食べることは育つこと。力いっぱい遊ぶためには、しっかり食べることが基本です。
毎日の給食の素材は、生命力のある食材を使用し、オーガニック給食の実施と共に放射能の影響が少ない産地の食材を選ぶ努力を続けています。園のテーマである食物アレルギーの対応として、卵、乳製品、ナッツ類は使用していません。食材の選択をしながら献立に工夫を凝らし、食材に制限のある子どもがみんなと一緒に美味しい食卓を囲めるようにしています。
アレルギー疾患とは、本来なら反応しなくても良い無害なものに対する過剰な免疫反応のことをさします。根本原因は分かっていませんが、複雑な添加物や環境汚染、生活環境などの影響があると考えられています。子どもたちをそれらの影響から可能な限り守り、免疫力を高めるためにも、保育園では農薬や化学薬品の影響を減らすこと、日本の風土に適した米食と伝統的な調味料をはじめとした質の高い食品を給食に使うことを心がけています。食材の除去が必要な場合、専門医の指導のもと、保護者と保育士、管理栄養士による、月1回の面談により献立の食材を相談しながら進めていきます。
「抱っこ食べ」は歩行が安定するまでの間、担当の保育者がひざの上に子どもを座らせて食事をします。毎日決まった時間と場所で担当の保育者が食べさせることで、信頼関係を育み、一緒に食べる楽しさ、食べる意欲、集中力を育んでいます。また、一人ひとりの意思表示を大切にしクラス配膳につなげます。
3才児クラスの12月頃から、給食を自分で選び盛り付ける「クラス配膳」を始めます。自分で食べたい量、食べられる量を選ぶことは、様々な生活の場面での自立に向けた一歩となります。自分で選択することで体に良い食べ方を身に付けていき、自分の食べる適量が知ることを目指します。
子どもの食べる意欲を育てるために、日常的に調理体験を行っています。玉葱の皮むきや人参洗い、子ども達の成長に合った無理のないことから始めていきます。
●お味噌づくり(4才)~乾燥大豆を水につけ味噌になるまでの変化を知る体験をします。
●お餅つき(5才)~地域の農家の協力を得て、田植え・稲刈り・餅つきにつながるもち米つくりをしています。伝統的な食体験である餅つきを通じ、つきあがったお餅の美味しさを感じます。
●お米とぎ(4,5才)~毎日クラスのお当番が自分たちのお米をとぎます。出席人数やその日の活動、献立によって何合炊くかを決めます。
●玉葱の皮むき~皮を1枚1枚むくことに集中します。2才児クラスが定期的に行います。